[心療内科・精神科・内科]
心療内科と精神科の違い。心療内科は本来からだに症状の出る心身症を中心に診る科なのに対し、精神科(他院では神経科や心療科と表記されることもある)は「こころ」の病(やまい)を診る科です。しかし、実際の臨床で両者の対象は重なり合う部分が多く、メンタルクリニックで心療内科の看板表記のある所も多いのです。 当クリニックは精神科で研修した医師による心療内科と考えてください。なお、内科は専門科でなく、心療内科・精神科の患者さんに合併した疾患を対象とします(漢方、風邪などに対応)。
心身医学臨床の道を究めるのが私の強い思いです。その実現のため総合病院で各科持ち回り研修、精神科研修をし、一貫して精神科・心療内科で働いてきました。「専門」は心身症全般、とくに女性の心身症で、年齢順にみると、摂食障害、月経関連症候群、周産期うつ病、更年期障害・老年期うつ病などが代表です。
心身症を患う女性のなかには冷え症や肩こり、のどのつまり、胃もたれ、体力低下などを訴える方が少なくありません。こういった不調は検査で異常値が出ないなど、今の西洋医学では対処できないこともあります。そのとき出番となるのが東洋医学。当クリニックでは漢方経験を生かし、その方にあった処方(エキス剤)をするとともに、食生活や自律訓練法などのストレス対処法を具体的にご指導します。
昨今のストレス過剰社会では企業の皆さんのメンタルヘルス管理が課題ですが、産業医としてもビジネスマンのうつ病やパニック障害、不安障害などを診てきました。そのほか、精神科の臨床現場で増加している発達障害と認知症の方たちとも関わってきました。特にこれらの障害・疾患の対応にはチーム医療が不可欠ですが、保健所や介護施設との連携など、クリニックレベルでできることを実行していきたいと思います。
地域連携を重視し、たとえば、妊婦さんの心の問題は、産科医院・助産院(三輪産婦人科小児科、あさみや助産院など)や保健師と連絡し合って診ていきます。入院が必要なこころの疾患は上林記念病院などの精神科病院と連携を取ります。
診察の内容は、お話を聞く「精神療法」、お薬を処方する「薬物療法」、心理士による「カウンセリング(完全予約制)」に大別されます。ご本人の了解を得て家族に面接に加わっていただくこともあります(家族療法)。発達障害の方にはニューロフィードバックという治療法があり、専門機材を導入しています。また、認知症の進行具合を測るADASや、自律神経機能、睡眠時無呼吸を測定できる機器を備えています。それぞれの患者さんにふさわしいやり方を院長が提案します。自立支援医療などが必要と考えられる方には手続きも考慮します。